札幌まつりゾウ脱走事件

札幌まつりゾウ脱走事件は、1959年(昭和34年)6月15日の札幌まつりで発生した火災および、サーカスのゾウが脱走した事件である。

概要

1959年(昭和34年)6月15日14時50分頃、札幌市中央区南4条西1丁目創成川畔で札幌まつりのため出店していた八木猛獣サーカスの観客席北東側の下段付近から出火した。火は燃え広がり、同仮設小屋を全焼、さらに隣接の見世物小屋ライオン・ショー、ストリップショーを全焼、ヘビ・ショーを半焼した。そばの中央署臨時テント交番も焼いて同日15時半に鎮火した。

この火災の影響でサーカスの猛獣たちが猛り狂い、ゾウが脱走する事態となった。当時見学していた1500人余りの観客も同時に逃げ出したため、現場は大混乱となった。

ゾウの捕獲

火事に驚いて脱走した八木サーカスのゾウは、創成川を渡って南6条東1丁目まで逃げ出し、同番地に住む加藤正巳さん方の玄関に飛び込んだ。そのまま茶の間まで入り込みしばらく居座った。

同日16時過ぎ、八木サーカスの係員・警官などが遠巻きにし、象の腰に縄をまきつけて連れ出すことに成功した。

被害

脱走したゾウに踏まれるなどして、48人の重軽傷者を出した。重傷者は北辰病院・保全病院・札幌医大病院に運ばれ、軽傷者は現場に急行した日赤救急車の隊員により手当された。

死者は出なかったが、八木サーカスなどのライオン2頭、トラ2頭、岩沼興行所のライオン3頭、サル6匹が焼死した。

なお、火災の原因は観客のタバコの吸殻が天幕に燃え移ったものであった。

その後

この騒動を受け、1962年(昭和37年)からは札幌まつりを中島公園で開催することになった。

参考サイト

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