すすきのは、札幌市中央区に存在する地域である。北日本随一の歓楽街となっている。
概要
すすきのは正式な地名ではなく、地域の通称名として使用されている。「ススキノ」や「薄野」と表記されることもある。範囲としては、南北は南2条~南9条、東西は西1丁目~西6丁目あたりを指すことが多い。
「すすきの」という通称名の由来については、工事監事「薄井龍之」の姓にちなんだものという説、地域一帯がススキの生い茂る原野だったからという説がある。
すすきの観光協会のキャラクターで、キタキツネをモチーフにした「ススキーノ」が存在する。好物はきつねうどん・お酒で、苦手なことは寒さ・速く走ることである。
歴史
- 1871年(明治4年)、開拓使により遊郭(官許遊郭)が設置・薄野と命名される。
- 1872年(明治5年)、開拓使は公然売女の許可を政府に求め、薄野の旅籠屋を遊女屋とした。
- 1918年(大正7年)、札幌電気軌道(現在の札幌市電)薄野交番前停留場(現在のすすきの停留場)が開業する。
- 1920年(大正9年)、白石村菊水に遊廓が移転される。(札幌遊郭)
- 1965年(昭和40年)8月、第1回 薄野祭(現すすきの祭り)が開催される。
- 1971年(昭和46年)、地下鉄すすきの駅が開業する。
- 1978年(昭和53年)、すすきの観光協会が任意団体として発足する。
- 1981年(昭和56年)、第1回すすきの雪まつり・第1回すすきのイルミネーションが開催される。
- 1988年(昭和63年)、地下鉄豊水すすきの駅が開業する。
- 1996年(平成8年)、ガメラ・レギオンに破壊される。(映画上の出来事)
- 2005年(平成17年)、「札幌市公衆に著しく迷惑をかける風俗営業等に係る勧誘行為等の防止に関する条例」(通称・ススキノ条例)が施行される。
遊郭の移転
明治30年以降に市街地が南方へ拡大していき、薄野を超えて中島公園あたりまで広がるようになった。また、1907年(明治40年)に開校した札幌区立女子職業学校(現在の札幌東高校)の通学路に売春街があることが問題視され、明治末期には移転が求められるようになった。
さらに1918年(大正7年)に開道五十年記念北海道博覧会が開催することが決まり、移転の声が一層高まった。その結果、1920年(大正9年)までに豊平川東側の白石村菊水へ遊郭が移転した。
豊川稲荷札幌別院の境内を囲む玉垣や本殿が、遊郭時代の名残として今でも残っている。また、ラーメン横丁は当時の廓内に立地している。
主な施設
交通
- 地下鉄すすきの駅
- 地下鉄豊水すすきの駅
- 札幌市電すすきの停留場
公的施設
- 中央警察署薄野交番
商業施設
- ススキノラフィラ
- ノルベサ
- すすきの市場
すすきの舞台の作品
- 万年太郎と姉御社員(1961年)
- ガメラ2 レギオン襲来(1996年)
- 探偵はBARにいる(2011年)
- 龍が如く5 夢、叶えし者(2012年)
- 探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点(2013年)
- 帰っておいで(2015年)
- 探偵はBARにいる3(2017年)
参考文献
- 「札幌の地名がわかる本」(亜璃西社)
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