雪虫

雪虫(ゆきむし)とは、アブラムシの一種であるトドノネオオワタムシ・リンゴワタムシなど、タマワタムシ科に属する虫の俗称である。身にまとっている白い綿物質が雪のように見えることからこう呼ばれている。

概要

雪虫と呼ばれるトドノネオオワタムシは、6月~10月頃までトドマツの根についている体長5mmほどの虫である。飛ぶ力が弱いため、風になびかれるように飛ぶことが空を舞う雪を思わせる。なお、白い綿物質の正体は体内から分泌される蝋物質である。

晩秋には本来の居場所であるモクセイ科のヤチダモやアオダモへ戻るため、大移動を開始する。しかし綿を守るため強風の日に飛ぶことはできない。そのため移動性高気圧に覆われて風が弱くなった時を見計らって飛び立つ。

高気圧が通り過ぎた後には強い冬型の気圧配置となり雪が降り始めることから、雪虫が現れると1~2週間後に初雪を観測すると言われている。

電柱につく雪虫(2019年10月21日撮影)

同時期にササからケヤキの木へ移動するケヤキフシアブラムシも飛び始めるが、こちらには白い綿物質はついていない。

対策

雪虫は非常に小さな虫のため、体のあちこちに入り込む可能性がある。そうならないための対策を以下に示す。

  • マスクをする(口・鼻に侵入するのを防ぐ)
  • サングラスをする(目に侵入するのを防ぐ)
  • レインコートを着る(衣服が汚れることを防ぐ)
  • 自転車に乗らない(ゆっくり歩くことで大抵は避けることができる)

ただし、以上のことを実践すると不審者に間違えられる可能性もあるため注意が必要である。

参考記事

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